WORK SHIFTから考える30代男性のキャリア形成

WORK SHIFTから考える30代男性のキャリア形成

働き方改革の有識者会議での参考になった「LIFE SHIFT」。その作者のリンダ・グラットン氏が2012年に発表したのが「WORK SHIFT」という“働き方の変化”について記した本です。「LIFE SHIFT」で共感を得た方は是非、合わせて読んでいただきたい本です。

本の内容紹介

プロローグ

要するに、不確実性を前提に戦略を練る必要がある。とはいえ、予測の正確性を磨くこともおこたってはならない。

P21 序章 働き方の未来を予測する

これから起きようとしている変化を突き動かすのは、5つの要因の複雑な相乗効果だ。5つの要因とは、テクノロジーの進化、グローバル化の進展、人口構造変化と長寿化、社会の変化、そしてエネルギー・環境問題の深刻化である。

WORK SHIFT リンダ・グラットン

この働き方を変える5つの要因の詳細は実際に本書を読んでみてくださいね。

こういった変化の先にある未来を「漫然と迎える」ことにならずに、「主体的に築いていく」ことが出来るように本で、これから何が大切になっていくのか?を教えてくれます。

固定概念を疑うこと

まず必要なのは、あなたの頭の中にある固定概念を問い直すことだ。

P25 働き方の未来を予測する

どんな固定概念かというと、

・ゼネラリストから専門技能の連続的習得
・個人主義と競争原理からコラボレーションと人的ネットワーク
・どのような職業人生が幸せなのか?

こういった概念を問い直しながら、本書を読み進めていくと理解が深まります。

本の中では、第2部「漫然に迎える未来の暗い現実」と第3部で「主体的に築く未来の明るい日々」と両面から考えらる未来について書いていあります。

架空の人物をもとに、それぞれの未来を生きている様子を書くことで具体的にイメージがつくように説明しています。

「暗い未来の例→どうすればよいか?→主体的な明るい未来の例」
と話が進んで行くのでわかりやすいです。

暗い現実

①時間に追われる未来(1日24時間・週7日休みのない世界)
②孤独にさいなまれる未来

幸福感と満足感を感じられる未来を生きるためにはどうすればいいかは、ひたすら消費を追求する人生を脱却し、情熱的に何かを生み出す人生

P124 第3章孤独にさいなまれる未来

明るい未来

未来を切り開くために3つタイプの人的ネットワークを積極的に築いていく必要がある。としています。

①ポッセ(同じ志をもつ仲間)
②ビックアイデア・クラウド(大きなアイデアの源となる群衆)
③自己再生のコミュニティ

また、テクノロジーの進化も伴って、「ミニ起業家」が増えていく。としています。自分の好きなことを好きなタイミングで行う為の、手段が増え、さらに低コストで使えるようになることが要因です。

明るい未来を切り開くには?

明るい未来を切り開くには、これまでの固定概念、知識、技能、行動パターン、習慣などを根本から<シフト>する必要がある。

P232 第4部 働き方をシフトする

明るい未来を切り拓くには三種類の資本(資源)に基づいた「三つのシフト」が必要と解説しています。詳しくは本書で読んで頂きたいですが、簡単な概要だけでも「はっ!」とした気づきが得られるのではないでしょうか。

①知的資本

広く浅く、いわゆるゼネラリストが評価されてきた時代から、専門知識を持った人物が評価される時代がきます。その他大勢から自分を差別化するために専門分野を持つこと、さらにいくつかの専門技能を連続的に習得していく必要があるとしています。

第一のシフト→ゼネラリストから連続スペシャリストへ。

②人間関係資本
前述した3つのタイプの人的ネットワークが該当します。

専門知識と技能を磨いて他の人達と差別化を図る一方で、高度な専門知識と技能をもつ人たち一緒に価値を生み出していかなければならない。

P233 第4部 働き方をシフトする

専門性を高める一方で、協力関係を築いて、新たな価値を創造するということが大切です。そうなるとコミュニケーション力や人間力が土台になりそうです。

第二のシフト→孤独な競争から「協力して起こすイノベーション」へ

③情緒的資本
自分を理解して、自分の選択について深く考える能力。さらに勇気ある行動を取ることが出来る精神力のことを指しています。

第三のシフト→大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ

My WORK SHIFT

キャリア形成体験談

▲読書会で出会った仲間は僕にとって大きな資産です。

ここからは私の体験談や考えを中心に述べたいと思います。

①サラリーマン
②自分の名前での活動(個人事業とか)
③NPO参加などの社会貢献

それぞれ簡単に解説します。

①サラリーマン
10年勤めた会社を転職するSHIFTをしました(2019年7月)。“1つの会社に長く勤める”というモデルに疑問を持ち、自分の市場価値を高めるために、できるこれから伸びる分野で、かつ未経験の業種に転職します。

②自分の名前での活動
2017年春頃から、自分の名前のみでの活動を始めました。とても小さな活動です。「未来プロフィール読書会」という読書会を立ち上げました。

会のコンセプト・デザイン・コンテンツ・ホームページ・集客・仲間作り・価格設定・会計と、全て自分で行いました。

サラリーマン人生だけでは出会う事の無かった人達と出会うことができ、人的ネットワーク①・③の役割を果たしてくれています。

また、今回転職する上で、②の活動での成果が、転職活動をする上での自信にもなりました。さらに、転職先の決め手になったのは、②の活動を評価してくれたことでした。

「0→1」をスモールサイズでも経験していたことが、自分の力を、新しい環境でも発揮できると判断してくれたのです。

【関連ページ】未来プロフィール読書会

③NPO法人参加での社会貢献
2年前からNPO法人の活動にも参加しています。活動への参加での副次的効果として、②の活動で行なっていた、「SNSを活用したサービスの認知向上」の講習をNPO法人向けに行いました。私の②の活動を知ったメンバーから依頼を受けました。キャリアの掛け算が始めて発生した瞬間でした。

【関連リンク】NPO法人多言語ピアザセルラス

ここ数年で新しく始めたこと、SHIFTしたことなど、本書だけではないですが、参考に自分のキャリア形成をしています。

私のキャリア形成の考え方

①自分が主体者となって“何か“を始める。
②いきなり変えずに少しずつ変えればいい。
③思い切って変える時も必要。

それぞれ簡単に解説します。

①自分が主体者となって“何か”を始める。
すごくスモールで良いので、自分主体で何かを始めることをおすすめします。得意なこと、好きなこと、周りから求められること、なんでも良いです。

自分が主体となることで、専門性を深めることができ、人的ネットワークを作る上で、人に興味を持ってもらいやすくなります。「一言でいうと、こんなことをやってます。」というようにアピールできます。

②いきなり変えずに少しずつ変えればいい。
キャリアをいきなりドーンと変える必要はないと思っています。並行して新しいことに少しずつチャレンジするだけで十分です。小さな変化の積み重ねが、気がついた時に大きな変化になって現れます。

③思い切って変える時も必要。
時には大きな決断をして、変化をもたらすことも必要です。最初は小さな変化で慣らしていき、ここぞ!というタイミングでは、大きな変化をしてみましょう。新しいステージに行くには、思い切って踏み出すことが重要です。

僕の場合は小さな変化で積み上げた自信が、大きな変化をする時の決断を後押ししてくれました。

まとめ

なにを買い、所有するかより、なにを創造するかを通じて自分を表現するほうがはるかに重要だ

P213 第7章 ミニ起業家が活躍する未来

キャリアを形成するということは、「自分がなにをしてきたか?」「なにを創り上げてきたのか?」を突き詰めて、「これからなにを創り上げたいのか?」を考えて行動に移すということだと思います。

とはいえ、キャリアをSHIFTをするときには、「いきなり100%変える!」なんてしなくて大丈夫です。サラリーマンを続けながら、違う活動をすることで、「少しずつSHIFT」も十分可能です。

その方法なら、リスクは少なく、いざ大きなSHIFTをする時に、決断する時のバックグラウンドになります。

30代は環境の変化、心理変化も多く、自分の進む道に迷う時です。本書からの学びをぜひ、自分のキャリア形成に活かしてくれればうれしいです。

読書会でおすすめ本を語り合いませんか?

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ご参加、お待ちしております♩

【関連ページ】未来プロフィール読書会


(参考)メモ一覧

記事内で引用していませんが、「これは!」と思った名言や文章をご紹介します。

テクノロジーや身の回りにあるものは変わっても、人間の本質は変わっていない。

P51 第一部 なにが働き方の未来を変えるのか?

ダイバーシティ(=多様性)はモノカルチャー(=単一文化)を凌駕する。

P176 第5章 コ・クリエーションの未来

私たちはこれまでより熟慮して、強い決意と情熱を持って自分の働き方を選択しなくてはならなくなる。そのために必要なのは、どのような人生を送りたいかを深く考え決断する能力だ。

P231 第4部 働き方をシフトする

ゼネラリストの時代が幕を下ろすのは明らかだ。

P26 序章 働き方の未来を予測する

私たちがいつも時間に追われ、孤独を感じる傾向がさらに強まれば、人間同士の結びつき、コラボレーション、人的ネットワークの重要性が極めて大きくなる。

P26 序章 働き方の未来を予測する

コ・クリエーション(価値共創)

P167 第5章コ・クリエーションの未来

垂直の関係を築かなくても、水平の関係を築くことを通じて大勢の人たちの行動を調整することが可能になりつつあるのだ。

P218 第7章 ミニ起業家が活躍する未来

第一のシフトに関して、次の二つの資質が重要だと考えている。①専門技能の連続習得②セルフマーケティング

P237 第8章 第一のシフト

未来で成功を収めたければ、高度な専門技能と知識を身につけるべきなのだ。そのためには、まず未来にどういう技能と知識が価値を持つかを見極める必要がある。そのうえで、リスクを回避するために、複数の専門分野に習熟しなくてはならない。ひとことで言えば、連続スペシャリストになることが不可欠なのである。

P241 第8章 第一のシフト

重要性を増す専門技能としては、生命科学、健康関連、再生エネルギー関連、創造性、イノベーション関連、コーチング・ケア関連の4つが挙げられる。

P252 第8章 第一のシフト

単なる模倣に留まらない高度な専門技能を身につけたければ、遊びと創造性がこれまで以上に重要になる。

P269 第8章 第一のシフト

商品の価値は生産に費やした労働の量によって決まると考え、労働の本質を創造的行為と位置付けた。

カール・マルクス P271 第8章 第一のシフト

頭で理屈を考えてから行動を変えるのではなく、まず行動を変えたことにより、考え方が変わった、のである。

P274 第8章 第一のシフト

まずは質の高い仕事をし、そのうえで自分の資質を世界に向けてアピールする必要があるのである。

P289 第8章 第一のシフト

【関連ページ】名言コーナー