書評『チームのことだけ、考えた。』

書評『チームのことだけ、考えた。』

読書会ファシリテーター書評コーナー!!

岡田正和さんの書評です。

本の概要

題名:『チームのことだけ、考えた。』

著者:青野 慶久
出版社:ダイヤモンド社
出版年:2015年

心に響いた言葉

チームワークあふれる社会を創る。これが我々がやること。サイボウズ全社共通の「ミッション」だ。

書評

筆者はサイボウズという会社と社長。サイボウズ(サイバーなこどもたちの意)という会社は、グループウェアの「サイボウズ Office」や「kintone」で有名な会社なんですが、一般的には青野社長の方が有名でしょうか。

多忙な社長が育児休暇を取ったり、新製品の「kintone」の宣伝ポスターで「働き方改革」の本質を問うてみたり。

【関連リンク】サイボウズ式働き方改革

本書を読んだきっかけ

 
青野社長のことおもしろい!と思ったのは鎌倉投信の受益者総会。その投信の対象先の社長を呼ぶということで、カヤックの柳澤社長やユーグレナの出雲社長などが出てきた対談。
 
「売上なんてあまり気にしない」などと投資家たちの前で、堂々と!おっしゃっていたので、経営しているサイボウズとはどういう会社なのか知りたい、と思って手に取ったのが本書です。

第2章「共通の理想を探す」は驚きの連続!

 
p.62にその発言に似たような表現を見つけました。「世界一を測る基準は売上や利益ではない。どれだけ多くの人たちに使ってもらっているかだ」。なるほど。そういう意味だったんですね。
 
そして、ミッションは「チームワークあふれる社会を創る。これが我々がやること」ゴールは30年後のイメージをしたそうです!!IT業界なんて3年後すらよく分からないのに、大胆不敵です。

組織のあり方

 
p.85でズバリ「多様性」。青野さんも記述しているとおり「多様性を重視し、一人一人が自分らしく生き、自分らしく働こう。言葉で書くと、シンプルでかっこいい。
 
しかし、実践するのは大変そうだ」。ですよね。みんながそれぞれ自分らしく生き、働いたら、もはやそれは組織なのか?という疑問が湧いてきます。

個人のあり方

p.86-91ではそのような組織を支援する個人のあり方が「公正明大」と「自立」。公正明大?要するに「嘘をつかない」ということのようです。

 
「自立」はp.94にその説明があります。「自分がどのように働きたいのか、そこから何を得たいのか、自問自答し、答えを見つけ出し、言葉に表現し、周囲の心を動かしていかなければならない」。
 
むむ、これは大変。でも「くれない族」(死語?)ではダメなんですね。社会的課題に対して、えっ?というような発言の多い青野社長ですが、
 
この「自立」の考え方が背景にあると思うと、売名的な行為ではなく、世の中を「チームワークあふれる社会」にしたいんだという気概を感じます。  
                        
第3章以降では、ではどういう仕組みや人事制度、風土を作っていくのかが描かれています。未来の会社ってこんな感じなのかなと思ってしまいます。
 
ご興味がある方は是非!